はじめに
浄水型ウォーターサーバーと浄水器は、どちらも安全でおいしい水を提供するための機器ですが、機能やコスト面で大きな違いがあります。本記事では、両者の違いを詳しく解説し、どちらが自分に合った選択肢かを判断できるようにします。
浄水型ウォーターサーバーとは?
定義:
水道水を利用して、内部フィルターでろ過し、冷水・温水を提供するサーバー。
主な特徴:
- 給水方法:水道直結型と補充型の2タイプがある。
- 温度調整機能:冷水・温水・常温水がすぐに使用可能。
- 利用料金:定額制で使い放題(例:月額2,000円~5,000円程度)。
- メンテナンス:フィルター交換が必要(6か月~1年ごと)。
浄水器とは?
定義:
水道水をろ過して不純物を除去し、常温の浄水を提供する装置。
主な特徴:
- タイプ:蛇口直結型、据え置き型、ポット型など多様なタイプがある。
- 温度調整機能:常温の浄水のみ提供(冷水・温水機能は基本的にない)。
- コスト:初期費用が安く、ランニングコストも低い(年間数千円~1万円程度)。
機能面の比較
4.1 温度調整機能
浄水型ウォーターサーバー:
- 温度調整:冷水・温水・常温水がすぐに使用可能。特に冷えた飲み物や熱湯が必要な場合に便利(例:コーヒー、赤ちゃんのミルク作りなど)。
浄水器:
- 温度調整:常温の浄水のみ提供。冷蔵庫やポットで別途調整が必要。
4.2 ろ過性能
浄水型ウォーターサーバー:
- ろ材:活性炭フィルター、中空糸膜フィルターなどを使用して、水道水から不純物や塩素を除去。製品によっては逆浸透膜(ROフィルター)も搭載。
浄水器:
- ろ材:活性炭フィルターやセラミックフィルターなど、多様なろ材が使用される。除去できる不純物は製品によって異なるが、一般的には残留塩素やトリハロメタンなどを除去。
4.3 使用場所と設置方法
浄水型ウォーターサーバー:
- 設置:水道直結型は設置工事が必要だが、水道水補充型は工事不要で設置場所の自由度が高い。
浄水器:
- 設置:蛇口直結型や据え置き型はキッチン周辺に設置することが一般的。工事不要だが蛇口一体型の場合は取り付け工事が必要な場合もある。
コスト面の比較
5.1 初期費用
浄水器の種類 | 初期費用(本体価格) | 工事費用 |
---|---|---|
蛇口直結型 | 数百円~1万円程度 | 工事不要 |
蛇口一体型 | 5万円~20万円程度 | 数千円~数万円(機種による) |
据え置き型 | 1万円~数十万円程度 | 数千円~数万円(機種による) |
セントラル型(元栓直結型) | 5万円~20万円程度 | 数万円(工事必須) |
- 浄水型ウォーターサーバー:初期費用は無料~数千円程度。ただし、水道直結型の場合は工事費用(数千円~数万円)が発生することもある。
5.2 ランニングコスト
メンテナンス項目 | 費用相場(月額換算) |
---|---|
浄水型ウォーターサーバー | 2,000円~5,000円(レンタル料+電気代+フィルター交換代) |
浄水器 | フィルター交換代のみで、年間数千円~1万円程度。電気代は不要 |
5.3 メンテナンス費用
浄水器の種類 | 年間メンテナンス費用(フィルター交換等) |
---|---|
蛇口直結型 | 数百円~3,000円程度 |
蛇口一体型 | 2,000円~5,000円程度 |
据え置き型 | 3,000円~1万円程度 |
セントラル型(元栓直結型) | 5万円~20万円程度 |
- 浄水型ウォーターサーバー:フィルター交換費用は年間3,000円~10,000円程度。専門メンテナンスサービスを利用する場合は追加費用が発生することもある。
メリット・デメリット比較
6.1 浄水型ウォーターサーバー
メリット:
- 冷温機能付きで便利。
- 定額制で使い放題なので、大量に使う家庭には経済的。
デメリット:
- 初期工事やフィルター交換などのメンテナンスが必要。
- 災害時には使用できないため備蓄には不向き。
6.2 浄水器
メリット:
- 初期費用・ランニングコストともに安価。
- 常温で十分な人には最適で経済的。
デメリット:
- 冷温機能がないため、別途冷蔵庫やポットを利用する手間がかかる。
- 高性能なモデルほど導入コストが高くなる可能性あり。
結論:どちらを選ぶべきか?
- 浄水型ウォーターサーバー:冷温機能や利便性を重視するならおすすめ。特に家族全員で大量の飲料用として使う場合には経済的です。
- 浄水器:初期費用とランニングコストを抑えたい場合や常温の飲料で十分なら適しています。特に一人暮らしや少人数家庭ではコストパフォーマンスが良好です。
コメント